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みやざき風土記
県総合博物館・県文化課・県立図書館で民俗や文化財、郷土史料等専門的業務に長年従事した専門家が、風土や風俗、伝統芸能、地域史など宮崎の文化を分かりやすく紹介します。
 
No.192 宮崎神楽の地舞1
前 田 博 仁 ( 宮崎民俗学会会長 )
 宮崎県の神楽には記紀神話に関連する鈿女(うづめ)とか手力男命(タヂカラオノミコト)などの神々が登場する。他に超人的な能力を持つとされる鬼神や荒神も登場する。神楽では神々の演舞前に「地舞」が舞われる。地舞とは演目名ではなく神々の降臨のために御神屋を清め降居(おりい)を促す舞と言われる。
 地舞は米良神楽に顕著に現われ宮崎平野の神楽にも存在する。似た演目は高千穂神楽の「入(り)鬼神」があり、諸塚神楽の素面の1人舞「面連れ」にも同様の意味を持たせている。着面舞と素面が連結する舞が県内神楽にあり、これらについて事例を挙げて考察する。

米良神楽の「地舞」
 江戸時代、米良地方は米良氏(菊池氏)が治め「米良山」と言ったが、明治22年(1889)の町村合併で西米良村と東米良村となった。さらに昭和37年(1962)には東米良村が西都市に合併(中之又は木城町に合併)して西都市銀鏡などとなったが、領主が同じであったこと、自然環境や生活環境が似ていたことから現在も生活文化を共有している。神楽もその一つで共通する要素を多く保持する。

(1)東米良神楽

尾八重神楽
 尾八重神楽には7番「宿神地舞」とか14番「四方鬼神地舞」などがあり、それらは次に演じられる「宿神」や「四方鬼神」などの露払い的演目に位置付けされている。
 4番の演目に「幣差(ひさし)」がある。素面の2人舞。毛頭と素襖を着用し、扇や鈴、幣を採物にして舞い、この幣差は次の「花鬼神」の地舞という。同様に9番の素面2人舞「鎮守神楽」は10番の着面舞「八幡」の地舞といい初参舞(はさんまい)ともいう。八幡とは尾八重八幡のことで面棒を持ち、毛頭を付け千早に袴を着る。「幣差」は宿神地舞、「鎮守神楽」は四方鬼神地舞などといい、着面舞の演目に地舞という語を付けるのでなく、「八子(やこん)舞」とか「繰落し(くりおろし)」など演目名をいい、それぞれは「稲荷鬼神」の地舞、「衣笠荒神」の地舞である。(『尾八重神楽解説書』)
 鬼神や荒神など神の演目には素面の2人ないし4人の地舞が舞われ、御神屋を清め神々の降臨を促すとする。

中之又神楽
 中之又は木城町に編入する以前は東米良村であったことから神楽は概ね尾八重と同じ。中之又神楽の3番に「三番神楽」があり鬼神の地舞という。素面の2人舞。舞は「幣差」、扇と幣を採物にして舞い御神屋を清め鬼神の降臨を助けるという。次の4番は「鬼神舞」で着面の1人舞。浄衣に袴を着し鬼神杖を持って舞う。諸厄祓いと地元出現神の先祓いを意味する。平成29年の神楽では3番以降の地舞である5番「大社地舞」、7番「祝神(宿神)地舞」、9番の「天神地舞」、11番の「鹿倉・稲荷地舞」は舞が幣差で同じであること、神楽演舞の時間短縮という理由で省略された。14番の弓矢を持ち勇壮に舞う「弓将軍」は「荒神地舞」で「幣差」以外の地舞演目である。

銀鏡神楽
 長享3年(1489)米良重続が懐良親王の霊を合祀創建した銀鏡神社が鎮座する。同社に伝承する神楽は西之宮大明神や宿神三宝荒神など土地神出座の演目を重要視する。また、「シシトギリ」や「シシバ祀り」、「カクラ神事」など狩法神事があり、神饌に猪首を必ず捧げるのも大きな特徴である。
 米良地方の神楽は地元神出座を重要な舞と位置付けるが、銀鏡神楽も同様で8番の銀鏡神社主祭神「西之宮大明神」と10番宿神社祭神の「宿神三宝荒神」がそうである。
 7番の「幣指」が西之宮大明神の地舞に位置付けてある。幣差は素面の2人舞。採物は鈴と扇、腰に2本の幣を挿す。前半は扇を持つ「扇の手」、次に鈴を持ち舞う「鈴の手」。後半は腰に挿した幣を持って舞う「幣使い」で、次の西之宮大明神降臨に伴う御神屋の清め祓いを行う。内神屋から法螺の吹鳴があると西之宮大明神の出座となる。神職が案内し弓を持つ警護が続く。この舞は銀鏡神社宮司しか舞うことができないとされ、西之宮大明神の面、宝冠を着ける。緋の長袖に千早を覆い大口袴を着用する。幣を付けた榊を腰に挿し太刀を帯びる。面棒と扇を持ち、注連に繋がる天(アマ・天蓋)の下90兒擁から出ない静かであるが威厳ある舞となっている。西之宮大明神演舞の間、幣差や警護、神職は御神屋隅に控え、西之宮大明神が舞い終えて退場すると、素面の二人は再び登場して「幣差」の後半を舞って舞い納める。
 他に5番「鵜戸神楽」は「鵜戸鬼神」の地舞、9番「住吉」は10番「宿神三宝荒神」の地舞、16「荘厳(しょうぐん) 」は柴荒神の地舞である。
2019-07-09 更新
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著者プロフィール
前田 博仁(まえだ ひろひと)
昭和40年宮崎大卒。県内小学校、県総合博物館、県文化課、県立図書館を歴任、平成15年宮崎市立生目台西小学校校長定年退職。現在、宮崎民俗学会会長、宮崎県立博物館協議会会長、
(県)みやざきの神楽魅力発信委員会副委員長、(県)伝統工芸品専門委員、
(県)神楽保存・継承実行委員、「米良山の神楽」記録作成調査委員

【著書】
『近世日向の仏師たち』(鉱脈社)
『薩摩かくれ念仏と日向』(鉱脈社)
『近世日向の修験道』 (鉱脈社)、他

【共著】
『宮崎県史 民俗編』
『日之影町史』
『北浦町史』
『日向市史』
『みやざきの神楽ガイド』
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